"自覚"はしている

だけど俺は絶対に言わない

だって…

"ここで大事な人は作らない"

これは俺自身が決めたことだから



"予感"はしてる

だけど私は気づかない努力をする

だって…

"もう恋なんてしない"

これは私自身が決めたことだから


言実行


『貴方を表す四文字熟語は何ですか?』

最上キョーコは雑誌の特集記事を読みながら隣を歩く親友に聞いた

「ねえ、モー子さん。私を四文字熟語で表すと何だと思う?」

キョーコの親友である琴南奏江は一瞬考えた後、あっさりと答えを出した

有言実行


『貴方を表す四文字熟語は何ですか?』

敦賀蓮は雑誌の特集記事を読みながら隣を歩くマネージャーに聞いた

「社さん、俺を四字熟語で表すと何だと思います?」

蓮のマネージャーである社倖一は一瞬考えた後、あっさりと答えを出した

有言実行


「何で?」
「何でです?」

「それは」
「それは」


「「「「あ…」」」」

廊下を曲がったとき瞬間、お互いの目の前に見知った2人組がいた


「あれ?久しぶりだね、琴南さん」
「お久しぶりです、社さん」

「あれ?最上さんもその雑誌を読んでいたの?」
「あれ?敦賀さんもその雑誌を読んでいたんですか?」

にこやかに話しながらも微妙な距離を保つ

自覚したが心を自制する男と予感はしているが心に蓋をする女
それが敦賀蓮と最上キョーコ

それを見て、奏江と社は小さく溜息をついた

「素直じゃないわねぇ
「素直じゃないなぁ

同じことを言った相手を見ながら、2人は同時に言った

「敦賀さんの特集記事があるから買ったくせに」
「キョーコちゃんの独占インタビューがあるから買ったくせに」

おや?という顔をしてお互いを見ると、2人は苦笑した

「時間が経てば人間なんて変わるものなのにねぇ。なんで気づかないかな、あの2人は」
「いいんじゃないですか?見ていてほのぼの、この芸能界の癒しですよ」

そう言うと2人は親友と担当俳優の不器用な恋に笑った


To Be Continue... inserted by FC2 system